婚姻(結婚)の成立について法的見地から

結婚(以下、婚姻)とは、夢のない言い方をすれば、男女(日本では)お互いに法律的意味を持たせる身分行為なんですね。
男女が婚姻すれば、それぞれが他方の配偶者という地位を取得し、相続などの権利を取得することができますし、それぞれが権利義務を取得することになります。

その婚姻の成立要件は法律で規定されていますのでを見てみましょう。

まず、婚姻に必要な要件とは、戸籍法に規定された届出が必要になります(民法739条1項)。
役所に婚姻届を提出すると言う行為です。これがなければ、婚姻は成立しません。ご存知の方も多いことでしょうが、これは成年2人以上が署名した書面、又は口頭にて届出しなければなりません(同状2項)。

ただし、この739条というのは、あくまで形式的な要件です。これがないと成立はしないというだけのことで、この他にも婚姻に必要な要件というものがあります。

それは、「婚姻意思の合致(民法742条1項)」というものです。
婚姻意思の合致とは、どういうことでしょうか。

判例によると、「社会通念に従い婚姻とみられる生活共同体を創設しようとする意思」となっています。
まあ、これはこれで非常に抽象的な表現ですが、社会一般的(客観的とも言い換えられるでしょうか・・・)な見方をして、「あの二人は結婚しているんだなあ」と認識されるような生活形態を作ろうとする意思、ということでしょうか。

ですから、時代によって変わってくるものなのかなあという気はしています。
もっとも、日本人の心の奥底にある「価値観」というものは、昔からそれほど変わっていないような気はしていますし、実際、変わっていないと思います。

まあ、それはそれとして、婚姻意思の合致がない婚姻は無効となります。
これまで、婚姻意思がなく無効とされた例でいいますと、非嫡出子を嫡出子とするための婚姻、日本国籍取得目的、人違い(民法742条1項参照)などがあります。

婚姻意思ではない、何かほかの利益のための婚姻は認められないということですね。もちろん、このような場合でも、婚姻の意思があれば問題はないのでしょうけど。