嫡出子とは

嫡出子(ちゃくしゅつし)とは、法律上婚姻関係にある男女を父母として生まれた子のことを言います。
嫡出子であるためには、

  1. 法律上の妻という身分を有したものが、
  2. 婚姻継続中に懐胎
  3. その母の夫の子

であることが必要になります。

ただし、これらの立証は、必ずしも簡単な話ではないことは想像できると思います。
1番は戸籍記載等である程度明らかにはなりますが、2番の婚姻中に懐胎したかどうか、3番のその母の夫の子であるかは、そうは簡単には判明しません。

そこで、民法では、妻が結婚中に懐胎した場合(民法772条1項 父性の推定)、結婚成立から200日経過した後または離婚などの結婚の解消または取消しから300日以内に生まれた子(同条2項 懐胎時期の推定)は、結婚中に懐胎した、すなわち、嫡出子と推定されます。

この200日とか300日とかは、生物医学的見地からはじきだしている数字です。
よって、これらは懐胎の話であって、出産の話ではありません。出産は懐胎時期よりある程度あとになりますからね、整理しておく必要があります。

このように、2番3番の要件を2重で推定できる嫡出子を、「推定を受ける嫡出子」と言います。

ここで、推定を受ける嫡出子について、グラフを使って整理しておきましょう。
下の横棒ですが、これは時系列です。左から右に時間の経過ですね。そして、その時系列とは、懐胎時期になります。

民法772条の構造

緑で囲われた期間内に生まれた子は、結婚期間内に妊娠した子と推定されます。これが、民法772条1項の部分ですね。
そして、結婚期間内に妊娠した子ということは、父親の子であるとの推定を受けることになります。これが、2項の部分。

それゆえに、この2重の推定を受ける子が、「推定受ける嫡出子」と言うことになります。